活動したい高齢者、でも「できなくなる」のはなぜ?(第36回・116問)
介護福祉士国家試験でよく出る ICF(国際生活機能分類)。
ICFの問題は、
「本人はやりたいのに、なぜできなくなっているのか」
を整理できるかどうかがポイントです。
【第36回・116問】行動を制限したら、きげんが悪くなった問題
この問題は、行動だけを見ると迷います。
でも、ICFの視点で整理すると、とても素直な問題です。
認知症のある
男性が、
買い物中に
代金を
支払えずトラブルになることがあり、
外出を
制限された
結果、
不穏になった。
そこで訪問介護員が、
事前に
店に
お金を
預ける
方法を
提案した。
【ここで考えてみましょう】
訪問介護員が意図した関わりを、ICFに当てはめると、どれが最も適切でしょうか。つまり、訪問介護員は、何を変えようとしたのか?
(※以下は学習用に要約した選択肢です)
選択肢
- 心身機能へのアプローチ
- 活動制限への対応
- 参加を制限する関わり
- 環境因子を調整する関わり
- 個人因子への働きかけ
👉 あなたはどれだと思いますか?
(※少し考えてから、下の解説を読んでください)
【解説】この問題で見るべきポイント
① できなくなったことは何か?
この人が「できなくなった」のは、
- ❌ お金を払うこと
ではなく - ⭕ 買い物に行き、地域と関わること
つまり、
社会参加が制限された状態です。
👉 ICFでは 「参加制約」 にあたります。
② し続けたかった活動は何か?
- 毎日の散歩
- なじみの店での買い物
これは単なる動作ではなく、
生活のリズム・役割・楽しみでした。
③ なぜ「盗ってしまう」行動が起きたのか?
この事例で診断されているのは、前頭側頭型認知症です。
この認知症の特徴の一つに、脱抑制(だつよくせい) があります。
脱抑制とは
- 悪いことだと分かっていても、行動を止められない
- 判断やブレーキが効きにくくなる
👉 「わざと」「性格が悪い」のではありません。
👉 心身機能の変化によるものです。
④ 訪問介護員の支援は、何を変えた?
訪問介護員は、
- 本人を叱る
- 外出をやめさせる
のではなく、
- お金のやり取りという環境を調整し
- 買い物という社会参加を続けられるようにしました
👉 これは
環境因子へのアプローチ
になります。
【正解】
4.環境因子を調整する関わり
【まとめ|ここ出る📝】
- 行動だけを見ると迷う
- **「何ができなくなったか」「何を続けたかったか」**を見る
- 環境を変えて参加を支えていれば
👉 環境因子